東芝の太陽光発電は省スペースでも設置できる!知られざる魅力とは
様々な事業でも人気の東芝の太陽光発電システムはどのようなものでしょうか。その開発の歴史から製品の特徴まで本記事で解説いたします。
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東芝は太陽光発電研究の後発組だった?
創業は1875年の老舗電器メーカーである東芝ですが、じつは太陽光発電事業に参入したのは2010年とほかのメーカーと比較すると少し遅めな発足でした。
太陽光事業参入時にパートナーシップを結んだ米サンパワー社は、1985年にアメリカのシリコンバレーで設立者がエネルギー省から奨励を受けて創業した会社です。太陽光パネルの変換効率の記録を塗り替え続けてきた、世界的実績をもつ太陽光発電業界トップとも呼ばれています。
太陽光発電以外の技術開発にも力を入れており、これまでにレースカーやNASAの無人飛行機等のプロジェクトへ動力を提供した経歴もあります。このサンパワー社の太陽光パネルを取り入れた国内メーカーは当時、東芝が初めてでした。
経営難や市場売り上げの低迷等から東芝は2015年頃に一度、太陽光発電事業からの撤退も噂されましたが、その後保証を強化した大型パネルをリリースしています。現在の国内人気はあまり高くありませんが、性能の高さは世界でもトップクラスです。
東芝が取り扱う太陽光発電システムの特徴
東芝が取り扱う太陽光発電システムの特徴として挙げられるのは以下の3点です。
- 1.高性能で変換効率が高い
- 2.様々な技術を採用している
- 3.限られたスペースでより多く発電
高性能で変換効率が高い
先述したように、東芝の太陽光発電パネルの性能の高さは世界でもトップクラスです。特に変換効率は国内メーカーの中では群を抜いて高く、唯一の20.0%を超えています。
そのため、1KWあたりの市場価格の相場ではほかのメーカーよりも比較的高く設定されており、太陽光システムに不可欠なパワーコンディショナも同じく変換効率が高く、発電した直流電力を家電用の交流電力に変換する際のロスが低いです。
さらに、8,000時間の高温高湿試験を行い、その時の出力低下は10%以下と、太陽光パネルの弱点だった「気温の上昇」を克服していて充分な耐久性を持っています。
様々な技術を採用している
東芝が自社製品に採用している技術は多くあります。
技術名 | 内容 | 効果 |
---|---|---|
バックコンタクト方式 | パネルの表面で太陽光を遮る障害となっていた電極を全て裏面に設計することで重工面を増加させる技術 | 高い変換効率と日射量の少ない朝や夕方でも安定した発電を実現 |
PERC (Passivated Emitter and Rear Cell) 技術 | 単結晶シリコン系の裏面と電極の間に不活性層を設置し、電子と正孔の再結合によって生じる損失を抑制する技術 | 太陽電池パネルの高効率・高出力化が実現 |
ARコート | パネルのガラス表面に使われる技術 | ガラス表面の屈折率を下げ、反射による光の損失を低減 |
反射防止膜 | 光の透過性・耐摩耗性・防眩性等の機能が要求される技術 | パネルのセルにより多くの太陽光を取り込む |
反射膜 | 太陽光パネルの裏側に用いられる技術 | ミラー効果で光の発電効率を増大 |
限られたスペースでより多く発電
東芝の製品は、限られた屋根の上のスペースでより多く発電するための工夫があります。前章でも説明させていただいた変換効率の高さももちろんですが、Premium Model Sシリーズでは単結晶シリコン系太陽光パネルのコンパクト・軽量化に成功しました。
その大きさは、国内メーカーが取り扱っている一般的な太陽光パネルや、同社のVシリーズに比べて約27%コンパクトにしており、その分パネルの重さもカットしています。
そのため、設置予定のスペースが小さくてもたくさん発電したいユーザーに非常に向いているメーカーといえるでしょう。さらに近年、ハーフタイプの販売も開始し、設置する屋根の上に空きスペースを生みにくい配置が可能となりました。
代表的な製品
それでは、最後に東芝の代表的なPremium Model Sシリーズの製品について、それぞれのスペック等も併せて紹介いたします。
Premium Model Sシリーズ
- ・単結晶シリコン系
- ・バックコンタクト方式、ARコート、反射防止膜、反射膜を採用
- ・コンパクト、軽量化成功モデル
- ・パネルの出力、機器無償保証25年
- ・周辺機器無償保証15年
SPR-X22-360 | SPR-X21-265 | |
---|---|---|
外形寸法 | 1559×1046×46(mm) | 1559×798×46(mm) |
公称最大出力(Pmax) | 360W | 265W |
変換効率 | 22.1% | 21.3% |
まとめ
今回は東芝が取り扱う太陽光発電システムの特徴や製品について解説いたしました。今後、新たに太陽光発電システムの導入を考えている方は選択肢の1つに東芝の製品を加えてみてはいかがでしょうか。